ストーリー

世界を優しくする LITA COFFEE

はじまり

ある住宅街の片隅に、友達もなく寂しく暮らしている青年がいました。彼の世界は静かで安心できる場所ではありましたが、心の中にはいつも「人と繋がりたい」という切実な願いがありました。しかし、彼には五感の過敏性や自閉症の特性から人と過ごすことに大きな困難があります。でもだからと言って人が嫌いな訳ではありません。孤独でいることには恐怖さえおぼえる時があります。そして、彼の脳裏には、度々こんな心配事がよぎるのです。


「もし、家族が死んでしまったら、僕は本当に一人ぼっちになる。仕事も上手くできない。どうやって生きていけば良いのだろうか?」



不思議なできごと

様々な不安を抱えながら日々を過ごしている青年でしたが、彼はコーヒーへの深い感心からいつしか身についた焙煎が日々の励みとなっていました。そんなある日、青年にとても不思議なことが起こりました。「同じ通り沿いに焙煎が趣味の男性がいますよ」と教えてくれる人が現れたのです。「こんな偶然ってあるのだろうか、コーヒーを好きな人となら話ができるかも…」そう思い青年は勇気を振り絞ってその男性を訪ね、 恐る恐るドアホンを押しました。


コーヒーは僕のコミュニケーション

 

ドアを開けた向こうには、なんとも言えない優しい笑顔。迎えてくれたその男性をみて青年は直感的に「ここは安全で優しい場所なのかも」と感じました。それから青年とその近くに住む男性の2人は次第に、コーヒーでつながった自分たちが今度は、その香りや美味しさを通じて、周りの人と人との繋がり、そして地域社会に温かさをもたらすことができないかと考え始めるようになります。この2人の出会いが、LITA COFFEEのはじめの一歩になりました。



日本の問題と障がいある人の就労問題

日本は人材不足と言われていますが、実は障がいを持つ人々の能力が、まだまだ十分に活用されていません。たとえ、障がいを持つ人々が働く機会を得たとしても、多くは低賃金での雇用が当然のように存在していて、自立とは程遠いのが現実です。制度や優良な就労トレーニングシステム、機会の提供が不足していることや、特性理解や支援の不足も大きな壁となっています。このように、人間に当たり前に与えられるべき世界基準の権利「ノーマライゼーション」の実現には、残念ながら私たち日本は程遠い状況にあります。



問題を解決する

そこで、LITA COFFEEでは、障がいを持つ人々がその特性を活かした高品質で価値ある商品を生み出すことで、彼らの報酬の基準を引き上げていくことに挑戦していきます。


また、一人ひとりが確実に成長できる就労トレーニングの仕組みで日々改善に取り組み、将来的には他の事業所でも再現可能なシステムを構築します。



LITA COFFEEのこだわり

障がいを持つスタッフが特性を活かし、厳しい目で豆の1粒1粒を手選別して、不純なものや健康を害する豆を取り除きます。焙煎はヨーロッパで習得した知識と技術や感性を駆使して、環境や人に配慮されたコーヒー農園を厳選し、高品質または有機栽培の生豆を選定した豆を焙煎スタッフが繊細な特性を活かして仕上げていきます。焙煎機は直下式と熱風式の良いとこ取りからできた半熱風式を導入して旨味と技術の安定化を計ります。これら全プロセスを通して正直で丁寧であることもLITA COFFEEの大切なこだわりのひとつです。


なぜ私たちがやるのか

LITA COFFEEは、はじまりの2人に療育経験者が加わった「障害当事者、療育者、就労支援専門家」の3者によって立ち上げ運営されています。私たちは、障害を持つ人々が、当たり前の毎日から充実した人生を送り、社会貢献できる場を提供することに内側外側の視点を持ち深くコミットしていることから、私たちが適任であると確信しています。


私たちのアクション

私たちは、LITA COFFEEを通じて、障害を持つ人々の可能性を広げ、日本の未来をもっと優しく、豊かなものにしていく活動をする準備を整えてきました。皆さんの力なくしてこのミッションの実現はありえません。健康で美味しいコーヒーを楽しみながら、社会貢献をしていくことができます。是非、LITA COFFEE購入のご支援をどうぞよろしくお願いします。あなたのアクションが、世界を変える第一歩になります。